蒔絵について

蒔絵とは、筆に漆をつけて絵柄を描き、その漆が乾かないうちに金粉や銀粉などを付着させて文様を描く手法です。漆器だけでなく、仏壇や仏具、雛人形や五月人形の装飾品、万年筆などさまざまなものの装飾に用いられています。

この記事では、蒔絵とその基本的な技法、仏壇に施される蒔絵、最近の仏壇に見られる蒔絵について詳しく解説します。

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蒔絵とは

蒔絵とは、漆で絵柄を描き、その漆が乾ききらないうちに、金や銀などの金属の粉や朱・黄・緑などの色粉を付着させて文様を描いたものです。蒔絵師という職人が、山水、花鳥、人物などの多彩な文様をひとつひとつ手作業で描きます。

蒔絵師は漆を何層にも重ねて立体感を出したり、絵柄を炭で研いで艶を出したり、さまざまな技法を用いて美しく装飾します。蒔絵の精緻優美な姿は日本の伝統工芸の極みとも言われており、美術品としても高く評価されています。

蒔絵の基本的な3つの技法

蒔絵の基本的な技法には、研ぎ出し蒔絵(とぎだしまきえ)、平蒔絵(ひらまきえ)、高蒔絵(たかまきえ)の3つがあります。

研ぎ出し蒔絵

先にも紹介しましたが、蒔絵の工程は筆に漆をつけて文様を描き、金粉を蒔いて、それを付着させます。そして漆が乾いた後、余分な金粉を払いのけると、漆を塗ったところだけに金粉の文様が施されます。しかし、これだけでは金粉に光沢が出ないだけでなく、金粉が剥がれやすいという欠点があります。

研ぎ出し蒔絵では、金粉を蒔いた後、表面全体に漆を塗り乾燥させ、木炭で蒔絵層が出るまで研磨します。磨くことで、光沢と強度が出るようになります。金粉をどれだけ美しく出せるかが職人の腕の見せ所です。

研ぎ出し蒔絵は、下地にある漆と蒔絵の面が平らなことが特徴です。表面を強く傷つけないかぎり、金粉がとれることはありません。

平蒔絵

平蒔絵は、漆で文様を描いて金粉を蒔いた後、その部分にだけ摺り漆(すりうるし)を塗り、乾燥させて磨き上げる技法です。蒔絵の技法の中では工程が少なく簡単なものです。

研ぎ出し蒔絵との違いは、金粉を蒔いた後、漆を表面全体に塗るのではなく、文様のみに塗る点です。下地になる面よりも、文様が盛り上がっているのが特徴です。

高蒔絵

高蒔絵は、漆などを何層にも重ねて塗って文様に立体感を出す技法です。平蒔絵よりもさらに立体感があります。高蒔絵の技法はいくつかあり、主なものには以下のものがあります。

漆上げ

蒔絵の部分に漆を厚く塗り重ね、ぷっくりと立体感を出す技法

炭粉上げ(または焼錫粉上げ)

漆上げの上に炭粉(すみこ)や焼錫粉(やきすずふんこ)を蒔いてさらに盛り上げる技法

錆上げ

錆漆(さびうるし)という水練りした砥粉(とのこ)に漆を混ぜ合わせたものを文様に塗り、盛り上げる技法

伝統的な手法で蒔絵が施される金仏壇

仏壇の種類には、金箔を貼り、漆を施した金仏壇と、黒檀や紫檀などの木目が美しい唐木仏壇、洋間に合ったデザインやコンパクトなサイズの家具調仏壇と、大きく分けて3つあります。

 

中でも浄土真宗などで用いられる金仏壇は、金箔や金粉を施し、蒔絵や彫刻、錺金具(かざりかなぐ)などで絢爛豪華に装飾します。木地、塗り、蒔絵、金箔押し、彫刻、錺金具など、それぞれの工程で専門の職人が手作業で制作しており、日本古来の伝統工芸の技術が集約されていると言われています。

金仏壇は江戸時代から続く歴史ある産地が全国各地にあります。経済産業大臣指定の15産地は、以下のところです。

 

山形仏壇

・新潟白根仏壇

三条仏壇

長岡仏壇

飯山仏壇

三河仏壇

名古屋仏壇

金沢仏壇

七尾仏壇

彦根仏壇

・京仏壇

大阪仏壇

広島仏壇

八女福島仏壇

川辺仏壇

 

それぞれ地域で独特の技法が用いられており、蒔絵や彫刻、塗りなどが少しずつ異なります。

最近の仏壇にみかける蒔絵

蒔絵が施された仏壇は、蒔絵師がひとつひとつ文様を手書きして制作するため、とても高価なものになります。しかし、最近では蒔絵にシルクスクリーン印刷を使用するようになり、短時間で文様の大量生産が可能になりました。この技術により、蒔絵の施された仏壇が短時間で作られるようになり、価格も手頃な値段で購入できるようになりました。

このような蒔絵は、唐木仏壇や家具調仏壇の装飾にも使用され、宗派やお住まいの間取り、予算、好みなどに合わせて購入でき、仏壇選びの選択肢を広げています。

まとめ

蒔絵を施した仏壇は、漆の艶と金箔の輝きが荘厳で、上品な雰囲気を醸し出してくれます。職人がすべて手作業で制作した高価なものから、手ごろな値段のものまであり、それぞれの宗派や住宅環境、予算、好みなどに合わせて選ぶことができます。

蒔絵を施した本格的な仏壇を検討したい、手頃な価格で蒔絵を施した仏壇を探している、などの仏壇のご要望がありましたら、お気軽にご相談ください。

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