打敷(内敷)とは?仏壇での使い方や宗派による違い

打敷はお仏壇の前机(前卓)または上卓に飾る敷物です。すべての宗派で使用しますが、それぞれ形や色、柄が異なります。ご自分の宗派の打敷から、お仏壇のサイズに合わせた寸法のものを探しましょう。

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打敷とは

打敷は仏壇を飾る荘厳具の一種です。内敷や打布、内布といった別名があります。釈迦の高座に、感謝と尊敬の念を込めて仏弟子たちが自分の衣服などを敷いたことが起源とされています。その後、仏壇に荘厳する仏具として用いられるようになりました。

「敷物」を「打つ」=「張る」ことから、打敷と呼ばれています。平時で使用することはありませんが、法要や彼岸などの際に全宗派で使用します。選ぶ際は名古屋寸法と京寸法によって大きさが違いますので注意が必要です※。

※同じ50代の打敷でも、京寸法だと約29cm、名古屋寸法だと約42cmになります。

打敷の使用期間

正式には夏用と冬用とで使い分けます。四十九日には白地の打敷を用います。

夏用

6月頃~9月彼岸入り前まで使用。正絹紗などで作られる、とても涼やかな薄手の打敷です。

冬用

彼岸入り~5月頃まで使用。厚手で美しい刺繍が施されています。1,000円前後と手頃な機械刺繍のものから、西陣織や正絹製、手刺繍など、数万円の高価なものまで幅広い種類があります。仏壇店で実際に確認し、品質・価格ともに納得できる打敷をお選びください。

宗派による違い

浄土真宗本願寺派

逆三角形をしています。その形状から「三角打敷」とも呼ばれます。宗紋が入ったものや、織物の打敷を主に使用します。前卓の大きさよりもやや大きいサイズが最適とされています。

真宗大谷派

上記と同様に逆三角形です。

その他の宗派

四角形の打敷を使用します。宗紋が入ったものや、織物タイプなどさまざまな打敷が販売されています。特注で家紋入り打敷を作るサービスを行う仏壇店もあります。

各宗派の宗紋

打敷を飾る場所

具足をお供えする前机(前卓)、上卓に敷きます。卓・机には打敷を挟む下水板(げすいいた)がありますので、本体とその間に差し込みます。

宗派や仏壇の大きさによって、前机(前卓)や上卓の位置に違いがありますが、具足を飾る場所に打敷を敷くと覚えておけば心配ありません。めでたい法要の日には華やかな打敷を選ぶことをおすすめします。

お手入れ方法

本尊やご先祖様に感謝し、お仏壇を美しく荘厳するための仏具である打敷。そこには見返りを求めず、誰かのために尽くし与える「お布施の心」が込められています。その教えを大切に、打敷は常に清潔な状態を保っていたいものです。

手入れ方法は素材や製法によって変わってきます。まずは近くの仏壇店に相談することをおすすめします。万が一、シミや色あせがあったとしても新品同様になるよう洗濯してくれます。

経机掛け

経机にも専用の敷物「経机掛け」があります。こちらは線香による火災防止や、仏具の移動で経机に傷がつかないように作られました。

経机掛けは必須の仏具ではありませんが、仏壇をきれいに使いたい方にはおすすめのアイテムです。経机の寸法に合う、ちょうどよいサイズを選んで敷きましょう。

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