『終活』が広まる中で、その活動の一つとして、ご自身の骨壺を生前に準備される方が増えています。
しかし、骨壺を選ぶ機会というのは非日常的な出来事のため、どのように選んだらよいのか迷われる方も多いと思います。そこで今回は、骨壺の選ぶ際に注意すべきポイントなどについてご紹介します。
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- 購入する時の注意点とは
- 価格・サイズ・設置例を詳しく
- 我が家にぴったりのお仏壇とは
- お仏具の役割やお飾りの仕方
- ご安置のポイント
- お仏壇Q&A
- お仏壇選びステップガイド
- リビングルームにあうカタログ
遺骨をどう供養したいか
まず、骨壺の選ぶ際に、気をつけるべきポイントについて簡単に説明します。
骨壺を選ぶ際、遺骨をどのように供養したいかを決めることが先決です。
供養の仕方は、ご自身やご家族のお気持ち、宗教・宗旨などによっても大きく変わってきます。そのため、適切な骨壺や副葬品を選択する必要があります。
例えば、お寺に納骨する場合であれば、納骨堂の規定に収まる大きさや形のものを選択しなければなりません。
具体的な項目を決めていくためにも、まず遺骨をどこに安置するのか、どのように供養したいのかという方向性を定めることが重要です。
骨壺を選択する基準は大きく4つ
骨壷を選択する基準は、「大きさ」「デザイン」「材質」「価格」の大きく4つに分けられます。
例えば、どの地域で納骨するかによって大きさが異なります。また、供養の方法、供養する場所(施設、家など)、供養する対象など用途の違いによって、大きさだけでなく材質も変わってくるため、最終的に価格にも影響を与えることになります。それらすべてを踏まえ、骨壺を決定していく必要があります。
骨壺とは?
そもそも骨壺とはどのようなものなのか、確認しておきましょう。
骨壺の歴史
骨壷とは、火葬した遺骨を収納するための壷のことです。
骨壺は、飛鳥時代に「蔵骨器(ぞうこつき)と呼ばれていたものが起源とされています。
中国から仏教伝来の際、火葬の習慣も一緒に広まり、豪族などの上流階級の間で蔵骨器が使われていたということです。
そのため、蔵骨器の表面に豪華な装飾が施され、副葬品と一緒に埋葬されていました。
材質には、「土師器(はじき)」と呼ばれる素焼きの土器にはじまり、古墳時代には「須恵器(すえき)」、木製や金属製といったさまざまなものが使われました。
材質に合わせ形も変化し、壺型、櫃(ひつ)型、椀形などのものがあったそうです。
その後も時代の変化に合わせ、大きさや形、材質などが変化していきましたが、明治時代に火葬が法制化された後は、一定の規格が設けられるようになりました。
骨壷の現在
日本は、地域によって拾骨する量に違いがあります。
そのため、骨壺の大きさも地域によって異なります。一般的には、東日本では大型、西日本では小型といわれています。
また、納める遺骨に関しても、本骨と呼ばれる喉仏の骨と、胴骨を分けて収納する地域もあります。
材質には、火葬後すぐの高温になった骨を納める必要があることから、主に陶磁器、焼き物、大理石といった耐熱性のあるものが用いられます。
形は丸みを帯びたものが主流ですが、用途に応じてさまざまなものがあり、金襴張箱(きんらんはりばこ)や、骨袋などに入れ保管されます。最近は、ご自分の骨壺を生前購入する方や、ペットの骨壺などもニーズがあります。
骨壺の種類
骨壷には、大きさや形などが異なるさまざまな種類があります。
どのようなものがあるのか、紹介したいと思います。
大きさについて
先ほども少し触れましたが、東日本と西日本では納骨の習慣が異なっているため、骨壺の大きさが異なります。
東日本ではすべての遺骨を納めるため7寸、西日本では一部拾骨するため3寸~5寸ものを使うのが一般的です。
しかし、西日本でも地域によっては関東と同じように7寸のものを使うところもあるというように、まちまちです。また、関西や北陸の一部には、分骨する習慣の地域もあるため、5寸や4寸のものを複数用意することもあります。
ちなみに、寸というのは骨壺の直径の大きさです。1寸は約3センチですので、7寸の骨壺といえば、直径約21センチの骨壺、ということになります。
大人の場合であれば、6寸か7寸の骨壺を使うことが一般的ですが、小さな子どもやペットの遺骨を納める場合は、遺骨の大きさに合わせた小さ目の骨壺を選択します。反対に7寸では収まりきらないような場合、8寸の骨壺もあります。
また、遺骨を家族のそばに置く手元供養の場合も、小さめの骨壺が用いられます。
実際の大きさについては、製造元やデザインなどによっても異なります。詳細については、事前にお寺や葬儀会社などに確認するようにしましょう。
形について
骨壷の形は円筒型が一般的です。しかし、細かく見ていくと、その形状にはさまざまな違いがあります。また、蓋に付いたツメが、内側に折れているタイプのものと、蓋が骨壷の上にかぶさるタイプのものなど、蓋にも違いがあります。
最近では、球体や四角型のものなど、骨壺の形も変化に富んでいます。
材質について
骨壺の材質は陶磁器が一般的ですが、石やガラス、金属や木のものなどもあります。
陶磁器は釉薬(ゆうやく)の具合や絵付けなどによって、さまざまな表情を出せるのがメリットです。
いっぽう、石の骨壺は耐久性に優れ、種類も豊富です。有名な大理石や、通気性と速乾性に優れた幸石、オニキスや黒大理石、墓石に使われる花崗岩などがあります。
ただし、石で作った骨壺は重くなるため、取り扱いには気をつけましょう。ガラスは加工が容易なため、デザイン性の高い骨壺が作れます。
さらに、最近では環境にも配慮した、和紙で作られた骨壺も登場しています。
デザインについて
骨壷のデザインは、白無地タイプが一般的です。
しかし、最近はさまざまなデザインのものがあります。
例えば、白以外のカラフルなものや、お花や動物などの模様が施されたもの、完全オーダーメイドできるものまであります。
特に、陶磁器の骨壺は、有田焼、九谷焼、瀬戸焼、備前焼といったようにたくさんの種類があるのが特徴です。また、後述する手元供養に用いられる小型の骨壺も、デザインのバリエーションが非常に豊富です。
最近は、骨壷に故人の名前を入れるケースもあります。その場合、故人の戒名と宗派にならった経分などを記すのが一般的です。
手元供養のための骨壺
手元供養とは、遺骨を自宅など手元に保管して供養することです。
骨壺も手元供養のためのものが存在します。手元供養には、遺骨の保管方法が2つあります。一つは、遺骨と遺灰をすべて自宅で保存する方法で、もう一つはお墓や納骨堂に納骨し、一部を分骨し自宅で保存する方法です。
そのため、手元供養のための骨壺は、比較的種類も豊富です。
いわゆる骨壺型だけでなく、オブジェのようなデザイン性の高いものや、お守りやアクセサリー型といった携帯できるものまであります。
最近は、故人の趣味などが反映されたデザインの骨壺を選ばれる方も多いようです。
骨壺選びの注意点
ここまでに紹介した内容も踏まえ、骨壺を選ぶ際、注意すべき点について説明します。
大きさを確認
前述したように、東日本と西日本では骨壺のサイズが異なります。また、地域によってルールも異なるため、納骨する地域の習慣をあらかじめ確認しておきましょう。
あまりにも大きなサイズのものを選んでしまうと、お墓のカロート部分に収納できない場合もあるため注意が必要です。
逆に、小さすぎても遺骨が納まりきらないという場合がありますので、適正なサイズを把握したうえで選びましょう。
デザインを確認
骨壺の中には、斬新なデザインのものや、蓋に華美な装飾が施されているものもあります。そのため、骨壺の大きさが7寸や6寸であったとしても、大きな装飾が施されている場合、お墓や納骨施設に収まらない可能性もあります。
納骨用の骨壺は、あらかじめ葬儀会社や納骨堂などに確認しておきましょう。
材質を確認
供養の方法によっては、骨壺の材質にも気を配る必要があります。
火葬場でお骨を拾うタイミングでは、まだ温度が高い場合もあるため、骨壺の材質によって、熱が伝わりやすいものでは高温になることもあります。場合によっては、骨壺が割れてしまう可能性もあります。
このような時には、火葬場では葬儀社や火葬場で購入した陶磁器のものを使い、収骨の翌日など温度が下がった後で、好みの骨壺に移し替えましょう。
また、素焼きや木製の骨壺は、数年経つと朽ち果てて土に還ります。
そのため、お墓のカロートの下が石で覆われていない所では、遺骨を自然に還すことができます。しかし、将来的に遺骨を移動させたいような人には、不向きといえます。
値段を確認
骨壷は大きさ、材質、デザインによって値段が大きく変動します。
凝ったデザインや、大理石など高い材質のものだと、数万円するような高価なものもあります。
一般的な骨壷であれば、7寸で3,000円~4,000円程度が相場です。
骨壺は、大切な遺骨を納めるものです。材質やデザインにこだわりたいという気持ちも理解できますが、値段が高いものが必ずしもよい骨壺というわけではありません。
素材の耐久性や、密閉性、防湿性などを加味し、適正な価格のものを選ぶとよいでしょう。
骨壺を購入できる店は?
骨壺は、葬儀社や火葬場のほか、仏壇仏具店、石材店などでも取り扱っています。また手元供養のための骨壺などは、手元供養専門のギャラリーもあります。
インターネットでも購入はできますが、可能であれば店舗に足を運んで実物を手に取ってみることをおすすめします。
実際に骨壺を取り扱う仏壇店を、いくつか紹介したいと思います。
◆お仏壇のセレモア/立川総本店
併設している「壺ギャラリー沙羅」では、数多くの骨壺を取り揃えています。
九谷焼、有田焼をはじめとした全国の窯元、有名作家による創作骨壺やペット用骨壺など、数多くの骨壺を取り揃えています。骨壺をお探しの際には一度は訪れたい優良店です。
◆株式会社メモリアルアートの大野屋 メモリアルギャラリー千葉
斎場「常光閣」の中にあるお店で、葬儀の際の仏壇や仏具が多くあります。
大野屋の品質基準をクリアした高品質な仏壇でありながら品揃えは豊富で、リーズナブルなものを数多く取り揃えています。お気に入りの骨壷が、きっと見つかります。お仏壇、仏具、手元供養を豊富に取り揃え、手元供養は納骨サービスの対応も可能です。
◆お仏壇の日本の心/飯能店
日本の心飯能店は、お仏壇はもちろんお線香、数珠、位牌などすべての商品を国産品にこだわり、本当に良い品をできるだけ安価にご提供しています。
お墓(墓石)や葬儀など、すべて自社施工のため、さまざまなご相談に対応できる点が強みです。香典返し(返礼品)や供花、果物(お供え物)、精進料理などの手配も可能です。また、関東一円の民間霊園とも業務提携をしているため、樹木葬や納骨堂、永代供養墓などのご案内から、海洋散骨まで、幅広いニーズに対応。葬儀の事前相談も、毎日無料で開催中です。
◆有限会社 照泰仏堂
照泰仏堂は、仏事のトータルサポートということで、六つの安心無料サービスを展開しています。
①古いお仏壇の「焼却ご供養」(お仏壇ご購入者の方)
②御位牌の文字彫り(御位牌ご購入者の方)
③専門家によるご安置
④高級仏具一式サービス
⑤お手入れ用具サービス
⑥県内・近県配達無料
お仏壇、仏具、線香、満中陰志、神棚といった多様な品揃えに加え、キッズルームやカフェといった休憩スペースも完備のご家族で訪問しやすいお店です。
まとめ
亡くなった家族の大切な遺骨を、長期間にわたって納める骨壺。お墓で供養するだけでなく、手元供養といった時代の流れに合わせ、実にさまざまな種類があります。今回紹介した骨壺選びのポイントを参考に、理想の骨壺を見つけていただければと思います。
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