1. 各宗派のお仏具の飾り方

各宗派のお仏具の飾り方

お仏壇の飾りかたには宗派ごとの決まりがあります。このページでは、各宗派の標準的な祀りかたを示しました。ですが、地域や分派によって若干の違いあるようですし、お仏壇の大きさによっても多少変わってきます。詳しくは、菩提寺にお聞きください。

注意点とポイント

仏壇の飾り方の注意点は、位牌を置く場所です。仏壇とは、位牌を飾る(納める)場所であると考えている人が多いようです。 しかし、仏壇は本尊を安置する場所で、位牌は本尊の近くに置かせていただいているということが、仏教の立場からは正しいとされています。 位牌を飾り、ご先祖様を供養する場所であるというのは間違いないのですが、本尊なしには、位牌を飾る意味はありません。 本尊の近くに飾らせていただくことで、その功徳をいただくことができるのです。
ちなみに本尊は宗派によって異なります。仏教では、お釈迦さまが本尊であると考えている人が多いようですが、 必ずしもそうではありません。宗派によって考え方が違うので、それぞれ本尊が異なるのです。
各宗派別の飾り方の詳細は、以下に記載しました。

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天台宗

ご本尊は久遠実成無作の本仏である釈迦如来ですが、阿弥陀如来を祀ることも多いようです。それぞれの信仰によって、薬師如来、観世音菩薩、不動明王、毘沙門天などを祀ることもあります(一般的には菩提寺のご本尊にならいます)。 そして、左右には、向かって右側に高祖天台大師を、左側に伝教大師最澄のご影像を掲げます。

本尊 阿弥陀如来像(釈迦牟尼如来、薬師如来のときもある)
脇侍 右に天台大師像、左に伝教大師像(脇侍をおまつりしないことも多い)

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真言宗

真言宗は分派が多く、また地域による違いもあって、飾りかたは様々ですので一例をあげます。
高野山真言宗では中央にご本尊である大日如来を、向かって右側に弘法大師、左に不動明王を祀ります。
豊山派・智山派では左に興教大師覚鑁、あるいはその代わりに不動明王か、観世音菩薩や地蔵菩薩などを祀ることが多いようです。

本尊 大日如来
脇侍 右に光明曼荼羅、左に弘法大師像

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浄土宗

中央にご本尊の阿弥陀如来を、向かって右に観世音菩薩、左に勢至菩薩を祀ります。
さらに観音菩薩の隣に、唐の善導大師を、勢至菩薩の隣には宗祖円光大師法然を祀ります。
お仏壇の大きさなどによっては、観音・勢至の両菩薩は省略されます。また、仏壇か厨子の前に戸張を垂らすこともあります。

本尊 阿弥陀如来像
脇侍 右に観音菩薩像、左に勢至菩薩像あるいは右に善導大師像、左に法然上人像

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浄土真宗本願寺派

中央には阿弥陀如来の像を祀ることが多いようですが、最近では木像を祀ることもあるようです。
そして向かって右に「帰命尽十方無碍光如来」の十字名号を、左に「南無不可思議光如来」の九字名号を飾ります。また、右に親鸞聖人、左に蓮如上人の絵像を掛けることもあります。原則として位牌は置きません。

本尊 阿弥陀如来像(一般家庭では絵像が多い)
脇侍 右に十字名号(「帰命尽十万無碍光如来」)、左に九字名号(「南無不可思議光如来」)あるいは右に親鸞聖人像、左に蓮如上人像

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浄土真宗大谷派

阿弥陀如来をご本尊として中央に祀ることが多いようです。
脇掛けは向かって右に「帰命尽十方無碍光如来」の十字名号、左に「南無不可思議光如来」の九字名号を飾ります。
あるいは右に親鸞聖人、左に蓮如上人のご影像を掛けることもあります。脇掛けが十字名号・九字名号の場合、その前に仏飯器は供えません。
やはり原則として位牌は置きません。東西で仏具に若干の違いがあります。

本尊 阿弥陀如来像(絵像の光明本尊を本山が下付することが多い)
脇侍 右に十字名号(「帰命尽十万無碍光如来」)
左に九字名号(「南無不可思議光如来」)

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臨済宗

臨済宗には多くの分派があり、飾りかたに相違があるので詳しくは菩提寺のご住職に相談してください。
仏壇の中央にはご本尊として釈迦牟尼仏を祀ることが多いようですが、両脇は各派で違いがあります。例えば妙心寺派の場合は向かって右に開山の無相大師の絵像を、左には花園法皇の絵像を飾ることが多いようです。

本尊 釈迦牟尼仏像
脇侍 右に無相国師像、左に花園法王像(本尊だけの場合も多い)

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曹洞宗

中央にご本尊の釈迦牟尼仏をまつり、向かって右に高祖承陽大師道元禅師を、左に太祖常済大師瑩山禅師を配して、「一仏両祖」の三尊仏形式としてまつります(一仏両祖を一本とした、三尊仏の掛け軸もあります)。
また、右に達磨大師を、左に道元禅師と瑩山禅師を祀る場合もあるようです。

本尊 釈迦牟尼仏像 脇侍 右に道元禅師像、左に螢山禅師像(本尊だけの場合も多い)

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日蓮宗

中央には大曼荼羅(十界曼荼羅)か、釈迦牟尼仏、あるいは三宝尊のいずれかをご本尊として祀ります(三宝尊とは向かって右に多宝如来、中央に「南無妙法蓮華経」のお題目、左に釈迦牟尼仏を配したものです)。その右に鬼子母神、左に大黒天をまつります(法華宗では逆)。
そしてそれらの前中央に日蓮聖人を祀ります。

本尊 大曼荼羅(中央に「南無妙法蓮華経」または「妙法蓮華経」と書き、まわりに諸仏、諸菩薩、諸天、諸神の名前を書写した掛け軸。実際は「南無妙法蓮華経」との題目だけがかかれた掛け軸が多く用いられている) 脇侍 右に鬼子母神像、左に大黒天像

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まとめ

仏壇の正しい飾り方は、本尊を置きます。そして、位牌はその近くに置くことです。
本尊は各宗派によって、異なります。
仏具の飾り方は、各宗派によって細かく異なっており、蝋燭の位置なども決まっています。詳細は上の図を御覧ください。
最近では、仏壇を購入した店舗のサービスの一環としてで、仏壇の正しい飾りつけを行ってくれる店舗もございます。
ぜひ最寄りの仏壇店に立ち寄った際は、店員さんにご確認いただけますと幸いです。

仏壇というものは、一般に、位牌を安置する場所であると考えられています。だから仏壇にお参りするときは、ご先祖様の霊を想ってお祈りを捧げています。
これに対して、お寺の住職さんたちの中には、「仏壇というものは、本来、本尊をおまつりする場所なんですよ。位牌は、本尊の近くに置かせていただいているのですよ」と話す人もいます。
たしかに仏教の教義からいえば、こうした考え方のほうが正しいのです。
真宗のように、仏壇は本尊(真宗では阿弥陀如来)をおまつりする場所という考え方が徹底されていて、仏壇に位牌を置かない宗派もあります。
しかし多くの人は仏壇に向かうとき、まず、両親や祖父母などの肉親の霊に想いをはせています。まして仏壇を買おうとする理由は、肉親の位牌を置くことであることがほとんどです。
こうした傾向を「間違っている」という人もいますが、はたして本当にそうでしょうか。ご先祖様を敬い、故人に霊を思いはせるということは、とても尊いことです。こうした身近な霊への思い、つまり亡くなった肉親への思いを大切にするということが、日本人の信仰のすばらしさです。何も、本格的にお釈迦様の教えを理解して、実践するということを、全員が全員やる必要はないでしょう。
確かに本来の仏教の立場からいえば、本尊をそこに安置し、仏様に祈りを捧げるためにあるのが仏壇です。
でも、そんなに堅苦しく考えずに、ご先祖様の位牌を安置して、ご先祖様の冥福を祈る場所と考えていても悪いことではないでしょう。むしろ日本人の宗教性を考えると、こちらのほうが日本人らしく、また日本人にあっているように思えます。

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