神棚の扉の開閉や祀り方について

神棚の宮形の御扉は開けておく?閉じておく?
神棚の宮形の御扉を閉めておく理由
そのため、神様が祀られている場所は軽々しくむやみに人目にさらすべきではないと考えられています。神社では重大な祭事が行われるとき以外は本尊の御扉は閉ざされたままになっていることからも、神棚の扉を閉めておいた方がよいとするのは自然な流れでしょう。
また、仏教が阿弥陀如来像やお釈迦様の仏像を積極的に人の目に触れさせて仏様の存在を主張するのに対して、神道では御神体を人の目に触れさせないことで、恐れ多い存在であることを表現しています。特に内陣に鎮座する御神体は、有力者であっても容易に目にすることができません。
他にも、御扉を開けっぱなしにしておくと中に埃やチリがたまり、御神札が変色する可能性もあります。宮形の神棚の御扉は閉めておくことで、中にある御神札を常に清浄に保つことができるという考えです。
神棚の宮形の御扉を開けるタイミングと方法
例えば神社で授かった御神札を神棚に納めるときや御神札を交換する際には、御扉を開けて御神札を直接手にします。他にも、正月の三が日や慶事の際、お参りするときに開けるなどの習慣がある地域も存在します。
また、毎月1日と15日は清掃のため神棚を開ける家庭も多いようです。なお、年末には神棚を掃除し、御神札を変えますが12月29日と31日は避けた方がよいといわれています。
神棚の宮形の御扉の数による祀り方
神道ではすべてのものに神様が宿っているという考え方を持つため、崇敬神社のお札を複数同時に信仰することは問題ありません。そのため、御神札が神宮大麻と合わせて複数枚になることがあります。
このようにお祀りすべきお札が複数枚ある場合は、一社造りの神棚では一番手前に神宮大麻のお札をお祀りします。その他の地域の氏神、祟敬神社のお札は後ろに重ねて祀るようにします。お札が大きすぎて入りきらない場合は、宮形の横に並べてお祀りします。
三社造りの神棚の場合は一社造りのものとは異なり、中央に神宮大麻、向かって右手に氏神、左に祟敬神社のお札をお祀りします。

