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長岡市について
伝統的な仏壇の産地として知られる新潟地方の中でも、より現代の生活に密着したデザインの仏壇を発信していることでも有名なのが長岡仏壇です。たとえば仏間のない空間でもマッチするような家具調仏壇をいち早く発表するなど、伝統と消費者ニーズの狭間におけるバランス感に優れた仏壇と言えるかもしれません。
そんな長岡仏壇の大きな特徴は、仏像を納める宮殿（くうでん）にあしらわれた三ツ屋根。「三ツ屋根型宮殿」とも呼ばれています。
そもそも仏壇とは寺院の本堂を模したものであり、内部の中央最上段には「須弥壇（しゅみだん）」という壇があります。その上部の空間を宮殿と呼び、本尊をまつるわけですが、その屋根の形が「三ツ屋根」となっているのです。
屋根の形状は宗派ごとに異なるのですが、長岡仏壇は東本願寺型の二ツ屋根と西本願寺型の一ツ屋根の折衷形である三ツ屋根の豪華なものになっているのです。中央部は凸型で左右の両端が曲線状の凹型に反り返った「唐破風（からはふ）」、小さな三角形の「千鳥破風（ちどりはふ）」からなる二重屋根の両脇に、「唐破風」の屋根が添えられたもの。…と、こうして言葉にするだけでも、その繊細な趣を想像できますよね。
長岡仏壇は台座と本体を分離できるように組み立てられているため、製作から数十年たっても塗装し直すことで再生することができます。自身で長年利用できるだけではなく、次世代に安心して受け継いでもらうことのできる長岡仏壇を、ぜひ店頭で見て、触れて、体感してみてください。
